ポケットモンスター LEGENDS ZA をプレイしました。
メインミッションは一通りクリアして、サイドミッションもほぼ全部こなしたところ。
ZA は、舞台をミアレシティという大きな街一つに限定するかわりに共生というテーマについて色々な考え方や在り方を詰め込んでいる作品だったんだなぁ、とストーリーを振り返りながら考えてる。

システム面で荒削りな部分が多かったり、シナリオでは描写や説明を抑えすぎてプレイヤー側に委ねすぎているところがあったりはするけれど、人やポケモン、人同士の共生について、本当に様々な形でリアリティと夢のある表現をしようとしているのが感じ取れて、プレイしてよかったと思っています。
サイドミッションには小粒だけど読後感のよいものがいっぱい散りばめられていて楽しかった。
自分が一番好きなのはリベンジするルチャブルの話。ポケモン「トレーナー」って何なんだろうねって問いに対して爽やかな答え方をしていて、すっごい応援したくなった。
今は、夜な夜なポケモントレーナーを急襲して稼いだお金で服を買い漁ったり、色違いポケモンを探したりしてみようかなぁという状態。
モミジリサーチをクリアしてひかるおまもりを入手したいけど、あと500回くらいトレーナーと戦わなくちゃいけなくて、ちょっと先が長い。
DLC が冬にくるみたいなので、がっつり遊ぶのはとりあえず一区切りってところです。

そして残りは、メインミッションのシナリオについて色々考えたことの殴り書きです。
メインミッションは、ZAロワイヤルのランクを上げていくっていうのを軸にしつつ、ミアレシティの抱える問題に触れていく中で様々な人・ポケモン達と出会い、最後には大きな問題に皆の力で立ち向かうっていうシンプルな構成だったんだけど、あらためてキャラクター達を見ていくと、すごい挑戦的な造形をしていたように思う。
主要な登場人物・団体が軒並「何かがちょっとズレてたらフレア団」という在り方をしていたんですよね。もう少し正確に表現するなら、過去のシリーズ作品に出てきた「〜団」ポジションの組織になりうる素質を秘めているというか。
やり口そのまんまヤクザのサビ組。
人とポケモンの垣根を無思慮に壊そうとしていたジャスティスの会。
毒舌系配信者カナリィと全肯定後援組織DG4。
わがまま横暴戦闘狂お嬢様のユカリと子供にすらマウント取ろうとするMSBC。
ミアレシティの住民に対する適切な説明を欠き不安を助長し続けていたジェットとクエーサー社。
そして、人助けに精を出すものの「助ける相手」以外の扱いが極めてぞんざいなガイ/タウニーとブレーキになりきれていなかったMZ団。
MZ団も含めて一貫して危うい側面を描き続けていたので、おそらく意図的なものなんだろうと思う。
特に、物語が始まった段階で一番危うい状態にあったのは、おそらくガイ/タウニーをリーダーとしていたMZ団なんじゃないかなと思っている。
他の組織にはジプソ、ムク、タラゴン、ハルジオ、マスカットといった牽制役になれる No.2 ポジションがいたけれど、MZ団には不在だったので、ガイ/タウニーの危うさがそのままMZ団の危険性につながってしまう部分がある。
そこにミアレシティにやってきた主人公がMZ団に加わり実質的なNo.2となったことで、ようやく他の組織のような形に落ち着いたってことなんだろう。
デウロもピュールも性格や能力はNo.2にうってつけの素質はあるけれど、それぞれにMZ団の活動とは別の目標があって、しかもリーダーが好き勝手してるからまとまりようがなかった。
ポケモンのこと(とファッション)にしか目を向けない主人公が加わってビシっと形になった、それがMZ団。
ガイ/タウニーの「弱者」とそれ以外への接し方の極端な差は、XYのフラダリに通じていまう怖さもあったので、終盤どころかクリア後にリワード戦を何度かこなしてガイ/タウニーの物語の顛末がわかるまで、ずっと不穏さが拭えなかった。
なんなら今でも更にもう一悶着あるんじゃないかと疑うくらい、危うさを抱えているキャラクターだと思っている。
そういったキャラクターであっても、「人助け」は間違いなく善性によるものだし、主人公やデウロ、ピュール、そしてAZやフラエッテという仲間達のおかげで今の在り方でいられているというのが大事なことなんだとも。
フレア団ヌーヴォはちょっと解釈が難しいけれど、自発的に湧いた組織が危うさを秘めているなら、フレア団ヌーヴォの方は再起を象徴する組織なのかもしれない。
グリやグリースの抱えるものは重いけれど、フラダリの罪過を乗り越えて再出発していく過程にあるとすれば、今作では一番真っ当な組織なのかもしれない。
大規模な活動をするリソースがないから結果としてそうなっているだけだとしても、ミアレシティの現状に不安を抱える人達に対してカフェという形でただただ受け入れる場を提供する活動するというのは、地道だけど大切だし、フラダリの当初の理念を優しく実践している行いだなぁ、と。
ZAにおけるキャラクターや組織のそれぞれの危うさの描き方は現代への風刺っぽい雰囲気もありつつ、最終的には「フレア団みたいになりえた人や組織が、ミアレシティを、人やポケモンを好きだという気持ちでまとまって傷つきながらも大きな問題を乗り越えられた」というのは、XY で描いていたフラダリや AZ の思想に対する救済のようでもあり、しっかりと続編をやっていることが感じられて、本当にプレイしてよかったと思っています。
人とポケモンの共生はもちろん、主義・主張が異なり時にぶつかるような人達も、ミアレシティという一つの街で共に生きているんだということがじっくり描かれていた作品でした。
まだまだ脆さも危うさも残っているけれど、でも世界ってそういうもんじゃない?っていうシビアさも混ざっていて、いい後味。

いや〜、それにしても、組織をしっかりと引っ張っていく上で No.2 って本当に大事なんだな〜。
そういえば、パキラさんが行方不明らしいですけど、どうしたんでしょうね。
風の噂では、5年前にはニュースキャスターをやりつつ裏ではフレア団でNo.2をやっていたとかなんとか聞きましたけども……。