FINAL FANTASY XI アルタナの神兵、クリアしました。
足掛け 8 ヵ月、ずいぶん長くアルタナでした。
プレイ間隔が大きく空いたこともありましたが、それを加味して尚、FF11 のこれまでのシナリオの中で最もボリュームのあるシナリオ。

闇の王編からアトルガンまで、演出面での進化を体験しながら遊んできましたが、アルタナの神兵はまた数段演出が濃く丁寧になっていったと感じました。
とにかくキャラクターが動く動く。リリゼット達は表情変化もたっぷり。


FF14 にも通ずる、MMORPG の世界で「プレイヤー」を主人公とした物語を力強く押し出していくスタイルの片鱗を強く感じながらプレイしてました。
アルタナの神兵という一連のクエスト群全体は、過去三国クエストとアルタナミッションを交互に進めていくという構造をしていて、そこには「過去を受け入れ、未来へ進む」というテーマが一貫して敷かれていたように思います。
これは特に過去の三国クエストで色濃く出ていたかな。
全体のテーマはそんな感じだけれど、クリアしてからあらためてアルタナミッションのみを振り返ると、実はとてもシンプルだったと気付きました。
リリゼットが旅立ち、リリスがやり直すための物語だったんですね。
つらつらと書き殴っていたら、感想とは名ばかりの妄想垂れ流し文書になってしまいましたので、そういう覚悟でお読みいただければ幸いです。
レディ・リリス

アルタナの神兵中盤くらいから明らかな黒幕として登場したお姉さま。
名前の響きでもしかして…..?と思ったらやっぱり別の未来のリリゼットだったお姉さま。
態度は終始、不遜と傲岸の乱れ撃ちだったけど、世界一つを背負って戦っていた指導者。

その行いは過去の世界からしてみれば悪事そのものだったけれど、リリスや冥護四人衆達のセリフから、黒き未来はそんな善悪の区別なんかどうでもいいくらいに過酷な世界だったんだと窺えて、在り方を否定しきれないキャラクターでした。
まぁ、性格ビジュアル言動等々、個人的に好きなタイプのキャラクターであることは間違いないので、のめりこんで考えてしまう面もありますけど。
ラジュリーズとポーシャへの気持ちの向け方や、終盤での連合軍との相対を踏まえると、非情ではあるものの自分の芯を持っている存在に対しては敵見方問わず一定の敬意を払うところもあるのかなと思います。

自分の目的のために独走したロベル・アクベルにはさほど構わず、一方で、やらかしたとはいえこちら側についたケット・シーを処したのは、(やらかしが逆鱗に触れたことも大きいだろうけど)裏切るようなやつは信用できないという姿勢の表れなんだろうなと。
そんな彼女が一度はリリゼットを下したことが、実は一番のターニングポイントだったのかな、と今は思います。
リリゼット

華やかで元気で楽しいキャラクターでした。ともすればちょっとうざったいほどの積極性は、寡黙な冒険者を牽引するにはむしろうってつけ。

終盤にかけての展開は心が苦しくなることばかりだったけれど、最後までプレイして、ちゃんと見送ってあげられてよかった。

その後に再会しちゃうクエストもやったし、なんならグラブルの FF11 コラボイベントなどを見て別れの予感を知ってはいたけれど、それでも、彼女の物語をちゃんと追うことができてよかった。
最後のクエスト手前までの所感はこれまでのプレイ日記に書いてあるので割愛するとして、ここでは一度いなくなってしまってからのことに触れておきましょう。
ラジュリーズとポーシャがリリスの側についてしまって、しかも冒険者(影)っぽいのまであちらについて、一人ぼっちの果てにアトモスに食われてしまったリリゼット。

復活させるためにヴァナ・ディール中を駆け回るのめっっっっちゃくちゃ大変だったけどそれは置いといて、それまでの間に(おそらくは)リリスの過去を体験したことが、あの結末に繋がったのかなと考えています。
リリスとリリゼット
一度負けてしまったあの時までは「白き未来のリリゼット」と「黒き未来のリリス」という二人がいたけれど、その後、復活してからのリリゼットはそのどちらでもないか、あるいはどちらでもある存在になったということなんでしょうね。

程度の差はあれど一人ぼっちの絶望を経験して、でも、冒険者という友達のおかげで戻ってきたリリゼットはそこだけがリリスと違っていた。

最後の戦いでリリスがリリゼットを取り込んだ姿が、女神を思わせる純白の神々しい姿だったのは、彼女達のその後の展開を示唆するものだったのかもしれないとも。
リリゼットからリリスへの嫉妬は、これからリリゼットが成長していくことで。
リリスからリリゼットへの嫉妬は、冒険者という友人のいるリリゼットに自分の役目を託すことで。
最後の二人の会話は、互いの気持ちをそうやって昇華させるためのものだったと解釈しています。

リリスがリリゼットの口を掴む描写、最初はただの侮辱だったのが最後はちょっと微笑ましいやり取りになっていて、その変化の良さに少し浸ってました。

未来の自分の思いを背負って旅立つリリゼットと、過去の自分に役目を託して「やり直す」リリス。

冒険者とリリゼットにとって、自分達の「白き未来」を守るという目的は最初から変わらなかったけれど、黒き未来を否定せず、それぞれが白き未来と黒き未来を守るという形に至るには、(手段の良し悪しはあれど)これまで黒き未来を守ってきたリリスの存在は欠かせなかったはず。
そういう思いをリリゼットが受け止められるようになったのは、やはり一度アトモスに食われたときにリリスの記憶を体験したことが影響しているでしょうから、あの場が、決定的な地点だったんだと思います。
リリスの歩んできた道もしっかりと未来に繋げていってくれる展開で、本当によかった。
アルタナの神兵・終

感想ってなんだろうねって思わずにはいられないキャラクター語りに終始してしまいましたけど、そのくらいよかったってことです。
他のことにも少し触れておくきたいのですが、過去三国クエストについての感想は既に三国分書いてあるのでそちらに。
クエストの進行は、とうに 99 になった暗黒騎士が IL119 の装備もほどよく着込むほどに育っていたおかげで、戦闘で苦戦するようなこともほとんどなく、たま〜にソロだとクソヤバなバランスのコンテンツがあって怨嗟を漏らしたりしたことがあるくらいで、比較的スムーズに進められました。
最後の思い出集めフェーズは移動がすっっごく大変だったけど、終盤だし大事なことだし大目に見てあげましょう、という気持ちです。
そもそも、移動がはてしなく面倒なのはアルタナに限らないので、特筆すべきことでもありませんね。はい。
8ヵ月の間、継続的に FF11 をプレイしていた訳ではないので、実プレイ時間はそんなに多くないんですが、アルタナの神兵を長く遊んでいたことで達成感はかなりあります。
(システム面で)つらい場面も多いけど、FF11 って面白いな、と改めて感じました。
次はひとまず星唄をキリのいい地点まで進めて、そのあとはアビセアかアドゥリンのどちらを先にやろうかを悩んでいるところ。
それと、ペリィさんがかっこよくて弓使いたい気持ちが湧いてきたので、狩人になりたい衝動にも駆られています。
まだまだやれることいっぱいだ、FF11。
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